ギフチョウとカンアオイ－1983－　藤澤正平著　ギフチョウ研究会

「ギフチョウとカンアオイ－1983－」 藤澤正平著 定価：3500円 1983年12月15日 発行 ギフチョウ研究会  ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝  中古本ですが、ほぼ未使用です。  ■状態■ ・帯／なし ・カバー表／O.K ・カバー背／O.K ・カバー裏／O.K ・表紙／O.K ・背表紙／O.K ・裏表紙／O.K ・本体／   ヤケ：全体的に浅いヤケがあります。   ヨレ：なし   スレ：なし   折り目：なし   書き込み：なし  ☆「ゆうパケットポスト」で発送いたします。  ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝   春の女神ギフチョウ属は低山地分布であり、そこでふるい種類は数百万年を越える生命の歴史を養ってきたものである。そしてきびしい自然や天敵と戦い、時にはギフチョウ属種間同士の競争も体験し、人類の自然破かいチョウマニアの乱かくも受け、気息えんえん、まぼろし化の道へふみこんでいる。絶滅したとされる分布地も全国で30個所に近く、まぼろし化の進んだ分布地も全国100個所に達しようとしているようである。  本書はチョウ・食草の分布地で明治時代以来報告されたものは可能な限り多くを記録しようと努めた。各地方毎にひとつひとつ検討いただいたら、分布の減少または絶滅した地は驚くべき数に達するであろう。ふるい記録も合わせてのせたのは過去を知り、現在をとらえ、未来の変化と比較するためである。  さて、採集マニアが本記録の分布地を読み、採集案内書として活用しようとしても、その意に満足を与えるものではない。本書の地名をたずねてそこへ行ってみたら、住宅団地ゴルフ場スキー場・農園になっていて、チョウはもちろん食草1株すら発見できないところさえあるだろう。  ギフチョウ属のまぼろし化の防止は単にギフチョウ属のみを保護しようとしても十分にはできない。ギフチョウ類をふくむ他の蝶類、さらには各種昆虫・各種動物はもちろんそれらのエネルギー源となってチョウの生命を支える植物群落をふくめた自然生態系の保護に力をいたすとき、はじめてギフチョウ属の保護は可能になるのである。(「はじめに」より)