インド更紗　18〜19世紀　完全な長さのある 一枚布　検 茶裂 茶道 袱紗 古帛紗 仕覆 古布 古裂 更紗 インドネシア渡り 古渡 風呂敷

　インド更紗の一枚布です。近年の複製ではない18世紀末から19世紀にかけての布であることを100%保証します。私は、最初からはぎれであった布以外、完全な長さで残っている布には鋏を入れることができませんので、出てきた一枚布のまま出品します。
　これは、インドのグジャラート州で作られ、インドネシアの富裕層向けに輸出されたインド更紗スバギです。昔、インドネシア スラウェシ島で入手しました。
　これまで持っていたスバギの中でも、こちらは、約260㎝×1114㎝と大きさがあります。やや薄手の手紡ぎ木綿に描き染めと木版捺染、一部両面染めによる布です。インド更紗特有の深い赤や淡い青（藍）など、使われている色は、すべて天然染料で、中央部に花文様（6枚目にアップ画像）が描かれています。繊維には力がありますので、裂としても幅広い用途に生かしていただける布だと思います。
　この時代のインド更紗は通常、傷みが多くあるものです。しかし、この布は、以下の傷みや補修があるものの、状態は良い方だと思います。まず、8枚目画像をご覧ください。手前の左側と真ん中の左側（青く囲んだ部分）に破れを縫って補修している箇所があります。補修の無い部分の線（黄緑）と比較していただくとお分かりいただけます。次に、右下（9枚目画像）に汚れ（黄色囲み）と補修（青い囲み）が、中央上の右端（10枚目画像）に汚れ（黄色囲み）があります。この他に、小さな補修箇所があるものの、いずれも一見したところ分からず、指摘されて初めて分かる程度です。20世紀に入ってからの時代の下るインド更紗は別として、小穴も見つからず、補修や傷み箇所が少ないこの状態のインド更紗が出てきたのは、久しぶりです。
　ただ、良いとはいっても完全な状態ではなく、時代のあるインド更紗には傷みや補修がつきものですので、古布にご理解のある方のみ、ご入札をお願いいたします。新しい布をお求めの方や傷みや補修が気になる方は、ご入札をお控えください。　
　昔の蒐集品整理のための出品で、はぎれでも貴重ですので、大変リーズナブルかと思います。古布がお好きな方で、大切に引き継いでいただける方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。

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