【希少恐竜化石・角竜類】カスモサウルス(Chasmosaurus)の足の化石

こちらはアメリカ合衆国・モンタナ州のジュディス・リヴァー累層から産出した角竜類のカスモサウルス(Chasmosaurus)の足部の化石です。

化石のサイズ
長さ，10.5cm
幅，12.7cm
厚さ，6.2cm
重さ，約600g

【以下、標本カードの記載文】
この標本は、白亜紀後期(約7,700万年前～7,600万年前)に遡るカスモサウルスの実物の化石です。カスモサウルスの高く長いフリルの中央には 2 つの大きな窓があり、生きていた当時には皮膚で覆われていたと考えられ、鮮明な模様のフリルの外観をしていました。彼らはフリルを鮮やかに彩り、ディスプレイや威嚇などの意思表示をしたのかもしれない。また、これらの部分のフリルは軟組織であったため、カスモサウルスは色を更に鮮やかにするため、この空間には多くの血管が張り巡らされていた可能性があります。血液を流すことで、体温調節のための排熱の機能も生まれ、血液をその領域に流し込み、より広い表面積にわたって冷却できるようにする事が出来たと考えられます。
しかし、大きな窓は皮膚だけで満たされていたため、カスモサウルスの原始的なフリルは、捕食者に対して最小限の防御しか提供できなかったでしょう。
カスモサウルスは、ケラトプス科のグループであるカスモサウルス亜科の模式属として示されています。トリケラトプスでも知られるカスモサウルス亜科の初期の属は、長大で高いフリルと比較的短い角で知られています。