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国宝東照宮本殿石之間拝殿・国宝東照宮陽明門・8冊/広く世界にその建築美を謳われる日光東照宮の国宝・重要文化財の諸社殿の修理工事報告書 |
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昭和40年代 21㎝×30.5cm 図版豊富 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
国宝東照宮本殿石之間拝殿
国宝東照宮陽明門
重要文化財東照宮神楽殿三神庫御旅所社殿他
国宝重要文化財東西廻廊・坂下門・西浄
国宝東照宮唐門透塀
東照宮表門神厩水盤舎
国宝東照宮本殿拝殿付属蒔絵扉
重要文化財東照宮奥社拝殿・鳥居・銅庫門・唐門他
去る昭和二十五年度より開始された当東照宮国宝建造物昭和修理の大事業は十七ヶ年の歳月を重ね本年度即ち昭和四十二年三月を以てその第一期工事を完了しました。当宮にとっては勿論、その建造物の性質上邦家の為にも御同慶に堪えません。当宮は寛永度の御造営以来随時大小二十数度の修理を 重ねて参りましたが明治以降の大修繕は本書所収修営年表の通り明治三十二年から昭和元年にかけて行はれ、それ以後は戦前戦後に亘る国情によって、はかばかしい修理は不能のままで経過しましたのを憂慮して、戦後、文部省文化財保護委員会の御協力により国費の補助をいた“き根本的な大修理を 加えて今日に至った次第であります。この度の大修繕の意義は甚だ大きいといわねばなりません。
修理に際しては、工事と併行して、その修理調査記録の編纂が日光二社一寺文化財保存委員会の手 で進められてきましたが、第一回分としては、表門、神既、水盤舎及び御本社付属蒔絵扉の修理報告 書が一冊にまとめられ、これは、その序文にも述べたように、東照宮三百五十年式年大祭を記念する 意味をも含めて刊行したものですが、この度は神楽殿、上神庫、中神庫、下神庫、御供所及び同廊、 御旅所本殿、御旅所拝殿、御旅所神饌所、仮殿鐘楼の修理報告書が刊行されることになりました。
これらの報告書は修理工事中の写真、図面、記録を収録し東照宮建築の今後の維持保存に資せんが為の ものでありまして、この様な東照宮建築の優れた記録を刊行することはまた、御祭神家康公の神徳を 宣揚するにふさはしいものと存じひろく江湖にお願ちいたす次第であります。
尚、陽明門、奥社拝殿等の国宝重要文化財の修理については第二期工事として計画をすめつあ ることを申添えます。
昭和四十二年三月
東照宮 宮司 青木 仁蔵
日本国内のみならず、広く世界にその建築美を謳われている日光東照宮の国宝・重要文化財の諸社殿は、昭和二十五年より長い歳月にわたり修理工事を行なってまいりましたが、このたび、そのうちでも東照宮を代表する建築というべき陽明門の修理工事が、昭和四十四年四月より四箇年の日時を費して、昭和四十八年三月に完成いたしました。
当宮はさる昭和四十年に、御祭神徳川家康公が元和二年に薨ぜられ、神と鎮まりましてより三百五十年の記念すべき年を迎え、式年大祭を奉仕いたしましたが、その寿ぎにすぐ引き続いて、新たなる陽明門の建築美を拝することができるようになりましたことは、関係各位の絶大なる御尽力の賜物と、感激に堪えぬ次第であります。
陽明門は、東照宮の寛永造替工事で完成されてより、今年まで三百三十八年を経ており、また先回の昭和十二 年から同十六年にいたる修理工事から算えても今回の修理まで約三十年を経過し、そのあいだに漆塗、彩色、彼 金等に著しい被色や剥落を生じておりましたが、このたびの修理により、陽明門にふさわしい鮮明な建築美をふ たたび復することができました。また今回の修理においては、狩野探幽筆と伝えられる通路天井の雲竜の墨絵が著しい剥落を示す状態であったのに対して、新しく日本美術院同人羽石光志画伯の製作による復原作品を完成し て、旧作にかえて取りつけることができましたことは、明治以後の東照宮修理史上でも特筆すべき事柄でありま す。そのほか修理工事中に行なわれた種々の調査のなかでは、側面の大羽目板の下より、以前の唐油彩色による 花鳥の大壁画を発見するという貴重な学術的成果がありました。
本書は、右のような陽明門の修理工事の内容、工事中の各種調査、主要写真、図面を収録したものでありますが、修理工事、および本書作製過程を通じて、文化庁をはじめとする多方面の方々から格別の御指導を賜わりま
した。とくに東京国立文化財研究所におかれては、雲竜墨絵および唐油壁画のX線撮影、顔料分析等について貴
重な研究報告を賜わり、本書の内容をいっそう高めることができました。各位の御援助に対して厚く感謝申し上げます。
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